波ばか日記スペシャル・2002モルジブトリップ

モルジブ ノースアトール編 2002年 6月

待ちに待ったリフレッシュ休暇がきた。勤続10年目のコスタリカに続いて15年目は波ばか常連と一緒にモルジブボートトリップだ。浜ちゃん、名人の波無しコンビに神様は波をくれるのか?

6月15日(土)一路マーレへ
6月16日(日)サルタンから始める
6月17日(月)いざ、コークへ
6月18日(火)つよしのチューブ
6月19日(水)奇跡のクラウン
6月20日(木)悲しきサルタン
6月21日(金)サンゴの毒
6月22日(土)チキン島上陸
6月23日(日)またね!


[6月15日 (土) 晴れ]

家族に見送られて成田に到着。シンガポールエアラインで成田、シンガポール、そして、モルジブの首都マーレへと移動。出張時には機内でアルコールは飲まないようにしているが、今回はサーフトリップ、まずは赤ワインで乾杯。

出張慣れのせいか、寝ているうちにあっという間にシンガポールに到着。マーレ行きの便で二回目の機内食を食べながら、オレンジカウンティの若者がスタンフォード大学入学のために苦労をするコメディー映画をみる。アメリカがちょっと恋しくなる。

マーレにつくと、夜だというのに空気がねっとりとして熱帯へやってきたって感じがした。空港の前はすぐ港で、夜だというの透明な水が揺れていた。ふらっと出迎えてきてくれたのは、コンダクタのアミン。モルジブサーフィン協会の会長でもある。アミンの先導で水上ボートに乗り、宿泊先のHariana号へ乗船。先発のほんじょさんたちと合流し、まずはビールで乾杯。

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[6月16日 (日) 晴れ]

夜にパッキングを開けてみると、6’8の(のりピー:ボードのニックネーム、Rusty)のレールがクラッシュしていたので早速修理。日の出直後だというのにUV硬化の樹脂が実に良く固まる。

トーストの朝飯の後、サルタンというポイントで1ラウンド。肩〜頭の比較的イージーなファンウエーブ。もちろん、面ツルなトロピカルウエーブ。

モルジブの日差しはやはり強烈。ほんじょさんから日焼け防止の帽子!?を借り、コスタリカ以来の白の長袖ラッシュを着て出動。

モルジブにくる前は出張のセットで、アジア、EUを歴訪していたこともあり体調も調子も今ひとつ。しかし、気持ちはトロピカル!テークオフごとにタイミングが合ってくる。

テークオフはイージーながらインサイドではそれなりに肩が張ってくる。もう少しサイズがあればインサイドはいいチューブだね、なんてみんなが話している。インサイドまでひとっとびできる極上の波だ。

海から上がると、そこには極冷えのビールが待っている。ごくごくごくごくごく、 ンンン、ぷはーっ。

うんめーっ!

ちょっと和んでいるうちに、お昼の準備ができたらしい。パスタだったがめちゃうまくて腹いっぱい食べる。

1R終わって上がったころ、他のボートがきていたが、食事をしているうちにいなくなり、ポイントは波ばかチームで独占だ。

アミンが自分のショートボードを持って入ったのをしばらく見て2R目に突入。浜ちゃんが待ちきれずにボートから板を持って飛び込み、私が続く。他の面々は野暮用でリゾートに船で行ってしまったので、ポイントは貸切。波は相変わらずファンウエーブ。どうなってんの?ここは。

夕方ちょっとサイズアップして頭+のセットがバンバン入ってくる。メンバーは私たちのほかにオージー系2名、ローカル2名、つまり計6名。波は余っている。 池袋も真っ青な回転寿司極上トロ波バーゲン状態である。

私の最高速度でぶっ飛んでからカットバックしたら、いままでまったく出来なかった角度でスープにぶち当てられた。リエントリーしたらちょうどパワーゾーンの標識がでて、これまたギアをトップにぶち込む。すぐにレットゾーン。フリーライド世代の波ばかチームとしては、BGMは"Zero to Sixty in Five"、ですかね。

いつも弱気なへたくそなおじさんサーファーであることを忘れてしまう。

へろへろになるまで極上お手軽ファンウエーブを堪能すると、エンジン付きボートがお迎えにきて、温水シャワーを浴びたら、さあ、極冷えですよ、皆さん。

ごく、ごく、ごく、ごく、ごく、ごく、ごく、ごく、 

.....

かーっ、うますぎる。

毎度の御発声だが、みんなめちゃくちゃ美味そうにビールを飲む。ビール屋さん、CMはこれですよ。

たまらなすぎる。

船のデッキのシェードの下で仲間のライディングを見ながらもう一本。これがまたうまい。

波も下がってきたし、初日ということで2Rで終了し、今度はフィッシング。最初はあたりがなかなかこなかったが、船から少し投げると大きいあたりがくる。

サンゴに住んでいる魚なので歯が鋭く、簡単にラインを切られてしまう。クルーの本職が使うGT用の仕掛けは1mm以上のぶっといラインがついていた。さおもごつい。

釣りの後にはワールドカップを見て、もう一本。

サンセットの頃は、アミン、つよし、私で波の話をする。アミンはサーフィン協会の理事であり、かつモルジブボートトリップの第一人者。日本の海外トリップの先駆けである大御所の初トリップも一緒だったそうだ。

波ばかメンバーのつよしも、モルジブをはじめ、雨季にしかできないマレー、南アフリカのジェフリーズまで行っている。

すごいメンバーのトリップに来てしまったもんだな。

夕食はカレーとチキンライス。これがまた美味い。夕食ではワインがでて、イスラム教の国なのにお酒飲んで申し訳ないね、と思いながらもフレンチのテーブルワインをごくごく頂く。

食後には藤田さん、ほんじょさん、土田さん、のギターセッション。そして、ギターを聞きながら満天の星の下で夜風に吹かれた。

日本では梅雨どきで見えない星座を眺めていると、星たちがモルジブにようこそ、とささやいた。

疲れたので9時には消灯。筋肉は既にぱんぱん、それにしても長い一日である。

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[6月17日 (月) 晴れ]

6時にエンジンの起動とともに起きる。デッキにいくと浜ちゃんとほんじょさんが朝日のくるのをぼんやり待っていた。

トーストの食事をとり、コカコーラの工場があるコーラ島に行く。船はポイントのアウト500mくらい。食事中もうねりが入っている。昨日よりもうねりが力強い。

食事が終わると、我慢できなくなった浜ちゃんとつよしがボードごと海へジャンプ。300mくらいパドルイン(変だけど)し、いきなりチューブに入りひょうひょうと奇声をあげる。

他のメンバーはボートでコーラポイントに向かう。昨日のサルタンのメローな波と違いホローでチュービーなパーフェクトウエーブ。特徴はインサイドのチューブがバックリと口をあけること。出口が大きい感じ。クリスタルクリアーなトロピカルウォーターと相まってチューブライディングをより特別なものにしてくれる。

せっかくのいい波なのに、出張疲れが出て腕と首がパンパンになり 絶不調。しかし、浜ちゃんはといえば、1R目からもう飛ばすと飛ばす。頭半くらいをばしばし乗って、おまけに一つの波で二回チューブに入る欲張りなグリコライディングを決め、絶好調。

今日のクラウンは浜ちゃんだな、とつよし。といいながらつよしもスタイリッシュなチューブをぶりぶり決めていた。みんなすごい!

疲れていきたので、土田さんの撮影に回る。水中カメラをもってインサイドにいると、ほんじょさんがテークオフ。すると、インサイドから藤田さんがドロップイン。ノーズがパラレルになったところをぱちり。

またまた、グーフィーのほんじょさんが奥から行ったよー!と思ったら土田さんがドロップイン。二人仲良くハイ、ポーズ、でぱちり。
みんな、ひどいぞー。

土田さんの専属カメラマン状態でいると、インサイドに時たま接待ウエーブがきて、じゃー、高橋さん、まーまーここからお乗りください、ってお誘いを頂き、いやー、そんなつもりじゃなかったんですが、それでは、失礼!とドロップすると、これがイージーテークオフな面ツル、肩頭、ポカリスエットウオーター、美少女、くせ無し、超素直なこれやったらやめられないっす波。

インサイドはぽっかりチューブもあります。きれいな波ですが、チューブの中はゴーッといってます。「僕にも入れた。」

普段、まじめな子持ちリーマンおじさんサーファーとして、波乗り続けていて良かったな、と思わせる一瞬だった。

てなわけで、疲れているのに1R目を長くやりすぎました。船に戻るとみんな昼飯くってるじゃないですか。それも、クルーが50cmくらいのGT(ろうにんアジ)をあげていたので刺身大会。前回のコスタリカ旅行の経験から、しょうゆ、わさび、しょうがとにんにくのお刺身四点セットを持ち込んでいたので、冷えたビールに刺身で乾杯ぐびぐびで即効グロッキー。おかげで2R目はひさんだった。頭の中でずーっと「さかな さかな さかな さかなーっ♪ さかなをたべるとー♪ あたま あたま あたま あたまっ あたまがよくなる〜♪」なんて鳴り続けるもんだから、いけなかったよね。

みんながチューブをわーお!しているときに、いけてなくて背中がブルーになり、哀愁のヨーロッパモードになっていた。

浜ちゃんが乗りすぎのまま一日が終了し、本日のクラウンは浜ちゃんに決定。

夜はやけくそでジンとスコッチに手を出し、飲みすぎジャー。

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[6月18日 (火) 晴れ]

今朝はまずジェイルというポイントに入る。インサイドはダンパーで早く、なかなか抜けられない。レギュラーのダンパーなので、グーフィーのほんじょさん、藤田さんには非常に厳しい状況ながら、二人とも果敢にせめていた。特に藤田さんはあの波をロングで突っ込む!というような波をアグレッシブに抜けていった。

右奥のアウトに時たま入るぐらっと言うやつをつよしが実に見事にメークしていった。セットというセットをつよしが取る。

乗ると結構距離がでるのと、カレントでなかなか戻れない。カレントは時間とともに強くなり、朝一と言うこともありみんな上がる。

しかし、つよしはカレントがゴーゴーになっても上がらない。パドルに次ぐパドルにもめげずに延々とポジションキープが続く。上がった面々も船からアウトサイドを見ていて、「あと少しだ、行けー」、と歓声がわく中、最後のセットを捕まえナイスライディング。

カレントごうごうのジェイルを後に、船はコークの向かい側のチキンの沖に停泊。いつものようにトーストの朝食を食べる。

今日はサッカーのワールドカップの日本‐トルコ戦の日だ。疲れたので、のんびりしていると、波中毒症の浜ちゃんが、お、チキン良いじゃん、いくかあ。というなりボードごとジャーンプ。グーフィーの二人は待ってました!とばかりに浜ちゃんを追う。 つよしも行ってしまい、土田さんと私はしばしご歓談。ちょっと釣りをやってみる。海釣りはあまりやったことがないが、仕掛けをなげると確実にあたりがくる。みんなが乗りまくっているときに「ヒット!」

さおがものすごい勢いでしなり、ラインは出る一方。どうしようもない状態になり、しばらくホールドしていたが、仕掛けをぷつ−んときられて終わった。ここの魚、なかなか簡単に釣らせてくれないみたいだ。

そのうちサッカーが始まり土田さんとTVで試合観戦。前半リズムが悪いうちに一点取られて、あーあ、ってな感じのまま終了。まあ、ベスト16だから良くやったな、と思いながら、海はいればよかったかな?と正直思った。後悔後にたたず。

3R目はコーラでサイズアップに備えて持ってきた7’6のガン、静香ちゃん(Rusty)をお試し。夕方ちょうどサイズアップしてきて、アウトにでたらいきなりダブルのセット。昨日の感じではない。

つよしが、サイズどう? と聞いてきたので、ダブル! と答えると、えー、ほんとぅ?見たいなリアクション。セット間隔は長かったので、合間はのんびりサーフだった。そして夕方に向けてセットがどんどんサイズアップ!そのうち、くる波すべてが頭半〜ダブルのハードコンディションになる。

イスラエルからきた6人組が回し乗りモードで波を独占。みんなえぐい突っ込みで激しい角度のテークオフを決め、すごすぎるチューブを連発。時たま歓声、でもポイント独占にブーイングも! リゾートからボートで来ている連中は2時間たつと迎えの船が来ていなくなる。ボートトリップ組としては、みんなが帰るのを待てば、また好きなだけできるのだが。

日本で短いボードばかりやっていたので、静香ちゃんとの息があわない。「ねー、いこうよ」とパドルするものの「なんか、ちがーう」と乗せてもらえない。一緒にドロップすると、サンタクルーズではあれほどぴったりといけたのに、スープからまさかさまに落ち、深い海底まで突き落とされる。

モルジブのまかれ方は、三ツ矢サイダー。水の中まで光が入るから明るいんだよね。水色の泡の中に入るので最初は恐怖心がなかった。でも、しばらく大波にまかれていなかったので、力が入っていたと思う。

そのうちインサイドまで流され、気が付くと周りを岩に囲まれる。ドルフィン連発中に、ごん、とも、ガリ、とも聞こえる音でレールをサンゴにぶつけてしまう。ごめんね、静香。

不完全燃焼のまま船に帰還。船がポイントに近かったのでみていると、つよしがインサイドのスタンディングチューブ級のぐりぐりをスタイリッシュに決めていた。これで、今日のクラウンはつよしに決定。

夜は気分一新パーチーパーチー。昔話でみんな盛り上がった。内容は、ここには書けまシェーン・ドリアン。

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[6月19日 (水) 晴れ]

やっとメンバーにも馴染み、私自信みんなとご一緒しても恥ずかしくない、というか、みんなのリズムに合ってきた感じがした。なにせみんなサーフ暦20年オーバーの猛者ぞろいで、社会人になってからはじめたベイビーサーファーは私だけである。しかし、下手の横好きにも年期が入ってきた。苦節サーフ暦15年の春ですかね。思わず北国の春をくちずさみそうになる。

チーム波ばかの行動パターンもこの頃からレフトのチキン、レギュラーのコーク、とケンタッキーフライドチキンモードになり、各人がお好きな波にチャレンジできるバリューセットへと展開する。

毎日、いろいろ考えなくてもいい波がバンバンくることが分かり、力が抜けた。車の移動はなし、ポイントへはボートの送迎付。朝起きて朝飯前に一発、トースト食べて、御歓談のあと昼前セッション、お昼食べてのんびりして夕方の1R。浜ちゃんはこの頃からヒマさえあれば入りまくり4Rサーフジャンキー症状リーチってところ。

さて、私の場合、今日はコーク、チキン、コークで注文。合計は3Rになりま〜す。

朝一の1R、コークに行った。サイズといいセットの入り方といい昨日とほぼ同じ。 昨日は調子が悪かったので、そろそろ日焼け対策の帽子はやめにした。これでインサイドで巻かれたときの引き込みがだいぶ弱まった。それと、ラッシュを長袖から半袖にした。これでやっと調子が出てきた。 今日は朝一から、どっかのプロサーファーと、イスラエル軍が波を総取りだった。またイスラエル軍かよ、みたいな感じで雰囲気が悪くなる。

イスラエル軍が撤収後、みんなが言っているとおりインサイドのチューブを狙うのに波の上側をぶっ飛んだ。今まで滑ったことがない透明で薄い壁をしごきながら、最高速でいってしまった。完全には閉じなかったが、リップをかぶりながら壁をかっとんでいる時の気分はまさにフリーライド。

昼の2R、チキン

レフティのほんじょさん、藤田さんを筆頭に昨日のチキンへ。一方私は、昨日、おとといの反省から少しペースメーキングしながら入ることにした。

みんなが入っている間ものんびりしながらエネルギーを充電。釣りにも再チャレンジ。仕掛けを取りつづけられる。お昼前にちょっぴり入るが、私のレフトのスピードではすぐにつかまってしまう。チューブかー、と思ったらエンズイにギロチンリップを食らい、ジ・エンド。さわやかに4、5本トライしたところでお昼。

このころ、カレントが強くなり、インサイドまで食らうと世界一周しないと戻れない、とみんなが言っていた。人の話は良く聞いておくべきだ、と後になって知ることになる。

お昼を食べたあとにはコーク島に船をつけ、ほんじょ隊長を先頭にコーク島ウオーキングツアー。今回のツアー中に陸地に足を運んだのは、この日だけだった。イスラム経のお祈り番組の音がもれ聞こえてくる以外は、島の生活はカリブでもハワイでも大差ない。なんかのんびりしている。ブレークを内陸から見ようと島の反対側まで歩く。インサイドの珊瑚は見なければ良かった。瀬戸物がこすれるような音がして、何でリーフブーツをもってこなかったんだ〜!!と自虐の念に刈られる。ブッシュ沿いのビーチを歩いたので船の上ではお目にかからなかった蚊に遭遇し、キンカンが大活躍。

夕方の3R、コーク

お昼のレフトのクオリティが高かったため、みんなチキンに行った。でも、昨日いまいちだった私は、今日のこのセットにかけていた。

パドル力が弱っていた私はイスラエル軍に遭遇してから、波のゲット率が最低だった。そこでぐらっと入ってきたセットにも気合もろとも落ちていくことにした。

巻きの強いセットに巻かれても、水がきれいなので真っ暗になるようなことは無かった。しかし巻かれると結構ながい。久しぶりに苦しくてリーシュを辿ってしまったことも幾度かあった。 巻かれた後はサンゴを気にしながらパドルアウト。 しかし、一発メークすればそんな気分は即ぶっ飛びだ。

夕方になり人数が少なくなってきたとき、沖にセットが見えた。インサイドの珊瑚は見なければ良かった。瀬戸物がこすれるような音がして、何でリーフブーツをもってこなかったんだ〜!!と自虐の念に刈られる。静香ちゃんと共に夢中になってパドルすると板が落ちはじめた。やった! ドロップの最中ちょっとバランスを崩したが、後ろから迫るリップの迫力を生々しく感じながらバランスを取る。ボトムターンしてパワーゾーンにレールをセットすると、もう何をする必要もなかった。自然にとったガッツポーズ、両手を上げてもリップには届かない。このダブル+のセットのレイトテークオフで三日目のクラウンはなんと私が頂きました。奇跡じゃ!

浜ちゃん、つよし、私の3人が海に残ったまま、貸切サーフィンを続けた。ふと気が付くとインサイドでアグレッシブにチューブを狙っていたつよしが板を折った様子。浜ちゃんと私でボートにサインを送り、迎えに来てもらう。

夕方のコークは言葉に出来ない美しさだった。中央から左側にぐわーっと入ってくるセットにチャレンジしながらも、暖かい水に包まれて至極の気分。

上がる間際にレイトで決めたのが、「名人のGo For It」の写真です。実はこの後上がろうと思って船にサインを送ったのだが、ボートでみんながゴーゴー言って盛り上がっていたので、へとへとながらポイントに戻った。で、もう一度突っ込んだらめちゃくちゃ巻かれた。

なぜか気持ちよかった。それと、船に戻れることに、安堵感のようなものを感じた。

クォータームーンがいつのまにかハーフムーンに変わっている。夕焼けがめちゃくちゃきれいだった。上がってビール飲んで、釣りして、なんか生きている意味を考え直してしまいそう。

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[6月20日 (木) 晴れ]

さすがに少しメローなのをやりたい、というリクエストと、風の具合から 朝一サルタンへ。
朝一だけは多少メローであったが初日にくらべるとサイズアップしてきており特に右奥からのセットはダブル+で激しい。そこへまたしてもイスラエル軍、そしてオージーのおじさん、おばさん。イスラエル軍が他のサーファーを制圧して軍事緊張が高まっている。

んな訳ないよね。この青い海は平和です。

イスラエル軍の中でも一番悪評の高かった黒いラッシュのひげの男に、セットでGOGO!といわれた。え、本当! てなかんじで一本行ったのがコーラと比べると巻きは少ないがなかなかの波だった。

つよしは一番右奥にポジションをとり、来るセット来るセットを実に見事にメークしていく。うらやましい!

昼 サルタン

風がまとまらず、今日はコーク、チキンには行かないことになった。 しばし、ほんじょさん、つよしは釣り人と化す。やがて、ほんじょさんに大物がヒット!!みんなでサポートするが、なんとロットがばらばらに折れてしてしまった。これは半端じゃない。

さて、そろそろ入るかぁ!とオージーのおばさんたちがいるところへ、ほんじょさん、はまちゃん、私でガンを持ち出し入るが、波は今ひとつ。 土田さんが、ほんじょさんからスパイダーの長めの板を借りて猛チャージ。朝一休んだせいで昼のセッションでは調子よさそう。

アウトのセットはロングの藤田さんが全部お持ち帰り。私はほんじょさんとほぼ同じ位置にいて、大先輩のライディングを眺めていた。

夕方 サルタン

夕方は右から来るセットがなくなり、代わりに正面左側から来るセットがインサイドでちょっとやばい級のチューブになっていた。つよし、浜ちゃんがこれに挑み、ダブルアップのチューブをメーク。もう南の島の王様モードだ。

最後の一本に乗ってインサイドまできたので、上がろうとしてボートにサインを送ると、あれ、誰もいないジャン!!。

ボートはコーラ島にお買い物に出かけていたのだ。パドルで上がろうとしたらカレントが強く、船に上がるのにめちゃめちゃ苦労した。カレントを読んでパドルし、船にあと5mの所でパドルと流れがつりあってスイミングトレーナー状態に陥る。最後はロープを流してもらって、それを掴んで上がった位だ。みんなそれなりに苦労してあがった。普段ボートで送り迎えしてもらっているありがたみを再確認。

今日はいまいち行けなかったなあ、と一人ルアーを投げる。魚の気配を感じ合わせるとヒーット!! みんながダイニングでビールを飲んでいたこともあって一人で寂しく40cmのバラクーダ釣り上げました。夕飯でBBQにしていただく。美味かった。

夕方、アミン、アミンJr、ほんじょさん、藤田さんのギターセッション。土田さんも腕前を披露したりして、この人たちもみんな多芸!これがもてる秘訣!?ですか。

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[6月21日 (金) 晴れ]

朝一、みんながチキンへ行ったが、先陣を切ってコークへ。

すっかりコークのセットの入り方とインサイドの巻き巻き波のファンになってしまった。

つよし、土田さん、私の3人のセッションになり、一番右奥からセット待ち。 土田さんの水中カメラで撮影。頭+のライディング写真をとってもらった。

調子良かったのだが、次のセットでいきなりどワイプアウト!

昨日までのまかれ方とまったく違い、かなり暗いところまで、そしてやはりかなり深いところまで突っ込んでしまった。

息も持たなくなり、ついばたばたとしてしまった、そのとき、

伸ばしきった左足がインサイドのサンゴに直撃。直感的にだめだ、と思った。

沖にでて足の裏を見てみると、傷から出血。それだけでなく、珊瑚によるものだろうか、足の裏がしびれてきた。

次のセットをテークオフし前足過重で加速するときも、足がしびれボードコントロールがうまくできない。そこで、そのままインサイドまで乗り継ぎ、ボートを呼んだ。

無念のリタイア、といった感じ。

朝飯を食って、傷の手当てをしてから寝る。あっという間に昼になる。

お昼を食べ、このころ怪我をした左足だけでなく、右の腰のあたりまで 調子が悪くなり、部屋にこもって寝る。いくらでも寝れる。

汗をかいてべとべとになり、デッキにでると、今日は昼のカレントが強く、チキンもコークもいまいちな為、チャンネルの真中にあるリーフでシュノーケリングをやろうということになっていた。

これならできると確信し、海に。

水がきれいだ。リーフの魚をみると、トロピカルなお魚が一杯。海がめも泳いでいる。魚がリーフを食べる時にはバキバキとものすごい音がする。これじゃ、ラインも切られるよな、と妙に納得。

夕方、みんながチキンに行っている間は、成田で買った花村萬月の「月の光」を読む。特にすることもなく船の上の読書、こんな時間を持つのは久しぶりだ。

本を読んでいると、藤田さんが早く戻ってきた。ロングが真っ二つに折れていた。インサイドにあるノーズを取りに船のクルーが向かったが、インサイドのサンゴのせいでだいぶ苦労していた。

釣りと読書では、あまり酒を飲む気にもならず、夕食も淡々と済ませる。

珊瑚の毒が回ったのか、体が自由にならない。
しかし、昼に充分に寝ていることもあり、部屋の中で本を読んで、汗だくになって、寝れなくなって、この旅のなかのロンゲストナイトを迎えることになった。不幸にも私は速読派であり、355ページの小説はあっという間に終焉を迎えてしまったのだ。

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[6月22日 (土) 晴れ]

朝になりみんながいつものようにコークへ出て行く。

ここでは、ビデオ撮影係に徹する。みんなのライディングを見ていると、なかなかためになる。釣りとビール。これもまたいい。寝れない晩は昨日だけでいい。

ビールを飲むときにチェックマークをつけるのだが、トップのほんじょさんまであと2本。体の奥に染み付いた体育会魂が、おりゃー、飲めよ高橋! トップに立つまで飲むんじゃ、おりゃあ!と訳もなく吼える。

ほんじょさんと私は、元自転車競技部。大宮競輪場の4コーナーを抜け、長い直線での一気勝負になった。

お昼を食べながら、ビデオを上映。

2R目はみんな、コーク、チキンに散る。だいぶ足がよくなってきた。最後の波乗りに備えて荷物のまとめをはじめる。

そして、最後の3R。多少無理をしてでも入るつもりだった。 苦手のグーフィー、それも早い上級者用のチキンにボートで向かう。

最後にここでみんなに会えたことが、波ばかメンバーモルジブツアーのクライマックスだった。みんなまともに仕事して、きっと昼間に合えば立派なリーマンだが、スピリットはいつまでもチャレンジャー。

ふと、フリーライドのエンディングがダブる。♪Stay Young! get your wheels in motion♪ そうさ、小難しい顔をした親父より、ビックウエーブにチャレンジしている俺たちはクールだぜ。

みんなの声援を受け、頭くらいのお手ごろウエーブをテークオフ。
アップスで加速する、1回、2回、3回、

私の加速ではここまでだった。突っ込んでワイプアウトすると、すごい勢いの水に押され、不覚にも次のセットにボディボード状態で乗ってしまった。

これが大間違い。

インサイドにはリーフが迫り、スラローム状態でよける。フィンがいつ飛んでもおかしくないところまで来てしまった。タイミングを見て足を伸ばすと、腰くらいの深さだった。不用意にセットを食らうよりもマシと思い、そのまま上陸。そう、チキン島に上陸したのだ。

チキン島の上陸ポイントはコーク島と同じくセトモノ状の珊瑚のかけらのビーチで素足では歩くのは無謀。上がっても何もできない。

アウトではみんなが、え!何で上陸しちゃったの?というリアクション。 あせらず波の様子を見てとも思ったが、カレントは川の如し、いまさらながら世界一周の意味が良く分かった。

つよしが「裏に回れ」、と指示してくれて、島の裏側のラグーンから、つまりポイントの反対側からチキン島、コーク島のチャンネルに停泊しているHariana号に戻る作戦を取ることにした。

ラグーンは水深30cm、下はガラスの破片もどき。つまり素足では歩けない。ボードを浮かべ、ボードになるべく体重をかけるようにして歩く。10m進むのに5分くらいかかる。30mくらい進むと、推進が80cm位になりやっとパドルができる。ほぼ遭難一歩手前にもかかわらず、「高中正義のブルーラグーンのバックの絵みたいだな」、とのんきに周りを眺める余裕がちょっとでてきた。

そこにアミン、キャプテンとつよしがボートで迎えに来てくれた。うれしかったなあ。ボートに乗り、母船にむかうとき、サンゴの浅瀬をよけながら行くのだが、時折波がきてボートをごりごりしながら進む。そこによけきれないセットがまっすぐ向かってきた。

ディンギー転覆か? と思いきや、なんとドルフィンだ。船ごとリップをかぶり、成功。と、次のセット、結局3回ドルフィンをかまし、船では4人が奇声を上げドルフィン成功に酔った。船長のおかげで最後の後味の悪い体験までが楽しいものになったのには大変感謝、です。

海から上がり、礼をいうと急にのどが乾いてきた。

さて、ビールを、と思ったら、ビールがない。冷えたビールがない。 一方4コーナー出口で先行しているほんじょ先輩は最後のビールを飲んで粘っている。荷物のパッキングをして、冷蔵庫を覗くと、あるのはノンアルコールビアのみ。えーい、男だ、何でも飲んでやる、とノンアルコールビアを一本空ける。

最後の晩餐になり、夕食を取っているとき、直線で差し込む。カレーとビールで最後は写真判定に持ち込まれた。

さて、判定は?

ほんじょさんと私がトータル本数で並び、ノンアルコールビアの鼻差でビールランキング 1位を獲得。やったー!

そして、突っ込み大賞もいただく。もう、言うことはない。最高!

水上バスに乗り込むときは、ちょっとセンチメンタルなボビーコールドウエルモードになっていた。

みんなに礼を言って、機上の人になる。心の中で「またくるぞ!」と誓い、モルジブを後にした.

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[6月23日 (日) 晴れ]

たいした事がないモルジブ土産を買い、シンガポール経由で成田に到着。みんなで集合写真をとって、またの再会を約束。ちりじりに家に向かった。

一人になった帰りのスカイライナーの中で、頭の中で曲がかかった。モルジブではあまりかからなかったのに、である。その曲は、クイーンのベストフレンドだ。

波が良かっただけではない。天気や景色が良かっただけではない。やっぱり、いい仲間とのトリップだったからこんなに楽しかったに決まってる。

また、波ばか日誌を続ける気力が沸いてきた。みんな、これからも宜しくね。

最後に、三行半も突きつけずにおやじのわがままを認めてくれた邦ちゃん、大変感謝しておりますです。では、次はサウスアトールですかあ?


[波ばか日誌モルジブ編を最初からをみる]